お悩み相談「家を売るベストなタイミングって?」

公開日 2022年8月29日

「家が高く売れるタイミングってありますか?」

先日ご来店いただいたSさん(30代ご夫婦)から、こんなご質問がありました。買い替えを検討中とのことですが、一番高く売れそうなタイミングで売却に出したい、とのことでした。

そこで、今回は「家を売るベストなタイミング」をテーマに、1年間を通して売れる時期はあるのか、さらに売れやすい築年数などについて解説していきたいと思います。

売れやすい時期はあるの?

実際に不動産会社への問い合わせが多くなるのは、2~3月と9~11月が一般的です。新生活を迎える春と、人事異動が多い秋、この季節は住宅の購入希望者が多くなるからです。

しかし、賃貸に比べて住宅の売買についての問い合わせについては、季節の差はあまり大きくないようです。家を売る場合は、「季節を意識する必要はない」と思われます。

ただし、「少しでも売却しやすい時期に」と、考えるのであれば、やはり上記に合わせた1月から3月、秋口の8月から10月あたりがおすすめです。

売却にベストな築年数とは

家を売る際の「築年数」は、慎重に検討する必要があります。

まずは買ったばかりの新築物件を売りたい場合から。例えば新築物件購入1ヶ月後に売却しようとすると、販売価格は購入価格より2~3割ほど下がってしまうため、新築物件をすぐ売ることはおすすめしません。また、一戸建て住宅は、新築後3年間は固定資産税が安くなるため、この期間は住み続けるメリットが大きいといえます。

一方、築年数が古くなった住まいはどうでしょうか。木造一戸建てなどの非耐火構造物件の築20年以内のものは住宅ローン控除を受けることができます。そのため、築20年を超えて住宅ローン控除が受けられなくなった物件は売れにくくなってしまいます。

家の売却は「築15年以内が売却タイミング」。「築20年がひとつのボーダーライン」になることを覚えておくと良いでしょう。

国税庁の減価償却資産の耐用年数表によると、住宅の法定耐用年数は木造住宅で22年、鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造で47年です。耐用年数を超えた木造住宅を売却する際は、建物ではなく「土地を売る」と考えるとよいですね。

買い替える場合の特例がある

「不動産の買い替え特例」があるのはご存じですか?買い替えを検討している方に、是非知っておいていただきたい制度をご紹介します。

これは、不動産の買い替えによって発生した譲渡所得に対する住民税・所得税の課税を、次に不動産を買い替えるときまで繰越し(先延ばし)できる制度です。

課税が免除されるのではなく、あくまでも「住民税と所得税の支払いを先延ばしする」ものですが、不動産の売買は課税金額が大きいため、直近の支出を少しでも抑えるという面で大きなメリットがあります。但し、一定の条件があるので注意が必要です。下記に一部条件をご紹介いたします。

  • 元の不動産の売却価格よりも新しい不動産の購入価格が高いこと
  • 元の不動産売却の前年・当年・翌年いずれかで買い替えすること
  • 売却する不動産を10年以上保有していること
  • 売却の相手が親族ではないこと
  • 売却の翌年に所得税の確定申告が必要

売却のタイミングで気を付けたいこと

家を売るタイミングについて、下記の2点を意識しておくことをおすすめします。

社会情勢やイベントなどをチェック

不動産価格は社会情勢によって大きく変化します。不景気の時は価格が下落し、好景気の時には価格が上昇します。さらにオリンピックのような大規模なイベントの予定、都市開発の計画があるエリアは不動産価格が上昇する傾向があります。

住宅ローンの金利

住宅ローンの金利が低ければ低いほど、支払うべき利息が低くなるため、家が売れやすくなります。低金利が続いている時は家が売れやすいタイミングと言えるでしょう。

家が売れるまでの期間は?

家を売りに出してから、売れるまでの期間は一般的に「2~3カ月」とされています。価格や間取り、立地などの条件から2~3カ月で売れない場合もありますが、売買の成約は購入希望者と出会うタイミングによる部分が大きいため、焦って値下げをしなくても買い手が見つかる可能性は十分にあります。余裕をもったスケジュールを立て、焦らず売れる時を待ちましょう。

家族に合わせ、余裕のあるスケジュールを!

家を売るベストなタイミングをご紹介しましたが、何よりもご家庭の事情に合わせたタイミングで、尚且つ余裕をもったスケジュールを立てることが大切です。ぜひ売却タイミングについてもっと詳しく知りたい方、「我が家の場合はどうなの?」と具体的な相談がしたい方も「いえうる窓口」へ気軽にご来店くださいね。

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